「ふくあわび」になる
干しあわびの種類と大きさ

「ふくあわび」になるのは、Sサイズの天然蝦夷アワビ

「ふくあわび」には、100〜150g(殻付)Sサイズを使用しています。
※150〜200g(殻付)Mサイズ、200g以上(殻付)Lサイズに関しては、中国への輸出となります。

天然蝦夷アワビは、主として船上から漁獲できる浅いところに生息し、漁獲量も最も多く、他の南方系三種に比べて小型で、自然分布地で8年かかっても8〜10cmしか成長せず、最大のもので10cmをわずかに上回るほどしか育たない。

肉質は、クロアワビと同様、身がしっかりと硬いが殻が薄く、表面に凹凸が激しが皺が多く、内面の温暖域に移殖すると成長がよく16cmにもなり、クロアワビと区別できなくなります。
大型種の生息地域としては日本以外では、オーストラリア、北アメリカ西岸部、アフリカ南部などが挙げられる。
和名/学名 生息地(分布) 種類/大きさ 特徴
エゾアワビ
Haliotis discus hannai
津軽海峡沿岸、東北地方沿岸(三陸沖)、北海道日本海側および韓国。 クロアワビの冷水域の亜種 水分が少なく、身がしっかりと硬くしまっているため、干しあわびに最適。
クロアワビ
Haliotis discus
房総半島以南の暖海域。
水深20m以内の浅い岩礁に生息。
殻長約20cm 殻は緑がかった黒色で、やや幅狭く細長い。
肉質はやや硬い。
メガイアワビ
Haliotis gigantea
本州以南九州。
水深20m内外の浅い岩礁に生息。
殻長約17cm 殻は丸みをもち殻高も低く扁平で、放射状の筋が多く表面が茶褐色。
マダカアワビ
Haliotis madaka
房総半島以南の暖海域。
水深40m以内の浅い岩礁に生息。
殻長約20cm
大きいものは、20cm以上。
殻の背が高く、表面の筋がはっきりしている。
肉量多く、やわらかくて美味。

アワビの雄雌の見分け方

外部からはわかりませんが、殻頂の巻いた部分に収まっているツノとかウロという牛角状のワタ(生殖巣)の色でわかる。雄は緑、雌はクリーム色。

アワビの産卵期

蝦夷アワビは、夏。東北三陸沖付近では、9〜11月、北海道では8〜9月。
暖海域にすむクロアワビ、メガイアワビ、マダカアワビは、秋から冬(10〜2月、ピークは11〜12月)。
1個の卵の大きさは、0.25mmで、一度に400〜500万個の卵を産むが、厳しい自然の中でわずか親指の先程の稚貝になっても、ヒトデ、タコ、タイなどの外敵にあい、生き残れるのはごくわずか。

あわびに似ている他の貝

他にもミミガイ科のアワビ類には、トコブシ、フクトコブシ、マアナゴ、イボアナゴ、ヒラアナゴ、ミミガイ、コビトアワビ、コビトジマアワビなどの小型種が日本近海に産する。しかし、これらはアワビの仲間に入れない。多くの人は、トコブシがアワビの子供だと思っている人も多いですが、アワビの仲間ですが、全くの別の種類の貝です。

アワビの稚貝とトコブシの区別の仕方

貝殻の表面の穴の数と穴の形状がアワビならば煙突のように小さいながらも管状になっている穴が4〜5つあり、トコブシは6〜9つあり、その違いで見分けます。